『First Love 初恋』のあらすじネタバレ!全9話を解説

『First Love 初恋』は、2022年にNetflixで配信された日本のオリジナルドラマです。歌手の宇多田ヒカルの名曲「First Love」と「初恋」にインスパイアされた作品で、20年以上の時を経ても決して色褪せない初恋の思い出を、1990年代から現代までを舞台に描いています。

本記事では、この切なくも美しいラブストーリーのあらすじを全9話をネタバレ紹介!併せて、作品の見どころや登場人物についても解説していきます。ぜひ最後までお付き合いください。

目次

『First Love 初恋』基本情報 – 制作の背景やキャスト陣を紹介

Netflixオリジナルドラマ『First Love 初恋』とは

『First Love 初恋』は、Netflixが製作したオリジナルドラマで、2022年に全世界独占配信されました。同年には地上波でも放送され、多くの視聴者を魅了しました。

脚本・監督は寒竹ゆり。彼女は宇多田ヒカルと同学年で、デビュー当時の衝撃を「私たちの時代が始まった」と表現しています。そんな宇多田の「First Love」と「初恋」の間の20年に起きたエポックを、ドラマを通して描きたいと語っており、音楽と連動した壮大なラブストーリーに仕上がっています。

宇多田ヒカルの名曲にインスパイアされた物語

本作のタイトルにもなっている「First Love」と「初恋」は、いずれも宇多田ヒカルの代表曲。切ない歌詞と美しいメロディーは、リリース当時から多くのリスナーの心を掴んで離しませんでした。

ドラマでは、これらの楽曲の持つ世界観や感情を、丁寧に映像化。1990年代後半から現在まで、およそ20年の時を経ても決して変わることのない初恋の思いを描き出しています。

主演は満島ひかりと佐藤健の豪華2人

ヒロインの野口也英を演じるのは満島ひかり。近年は国内外の作品で活躍し、その演技力には定評があります。一方のヒーロー・並木晴道役には、昨今メガヒット作への出演が続く佐藤健。2人の息の合った演技にも注目です。

他にも小泉今日子、夏帆、中尾明慶ら実力派キャストが脇を固めており、ドラマをより引き立てています。

『First Love 初恋』あらすじネタバレ – 時代を超えた切ない恋物語

第1話「リラの花咲く頃」- 高校生の也英と晴道の運命の出会い

物語は、札幌でタクシードライバーとして働く野口也英(満島ひかり)が、ある日偶然乗せた妊婦の客が、かつての恋人・並木晴道(佐藤健)の知人だったことから動き出します。

時は遡り、1990年代後半。北海道の田舎町で暮らす高校生の也英は、晴道と出会います。互いに惹かれ合う2人でしたが、也英は客室乗務員になる夢を追い、晴道は自衛隊に入ることを決意。遠距離での関係が始まります。

第2話「きみの声」- デートを重ねる2人と、現在の晴道の行動

高校生の也英と晴道は、デートを重ねます。映画を観たり、海へ行ったり、宇多田ヒカルの「First Love」を聴いたり。純粋に心を通わせ合う日々でした。

一方現在の晴道は、警備員として働く傍ら、婚約者の有川恒美(夏帆)との結婚を控えています。そんな中、タクシーで也英を見かけ、無線で連絡を取ろうとします。

第3話「ナポリタン」- 上京した也英と自衛隊員の晴道、遠距離恋愛の始まり

2001年。也英は夢を叶えるため上京し、大学に通いながらアパート暮らしを始めます。晴道は自衛隊の航空学生として厳しい訓練に励む日々。

忙しくてなかなか会えない2人でしたが、晴道が外出できる日に都内でデート。しかし、也英の先輩にからかわれた晴道は、カッとなってしまいます。

第4話「Space Oddity」- 幼い頃から広い世界に憧れる也英、晴道との再会

幼い頃から海外の手紙に憧れていた也英。今も変わらず、広い世界に思いを馳せていました。

現在の也英は、久しぶりに晴道とメールを交わします。そして、15年ぶりに火星が大接近する日、2人は公園で再会。しかし、当時のように素直になれない様子の也英に、晴道は複雑な思いを抱きます。

第5話「Talk in Sign Language」- 晴道の家族との交流と、現在の2人の関係

高校時代、也英は晴道の家に招かれます。晴道の両親や妹の優雨(美波)、親友の凡二(中尾明慶)ら、晴道を取り巻く人々との交流を楽しみました。

現在、公園で語り合う也英と晴道の前に、晴道の婚約者・恒美が現れます。一方、不審者に遭遇した也英を助けようとして、晴道はケガをしてしまいます。

第6話「The Sixth Sense」- 也英の父に会う為、小樽への小旅行

遠出をする也英と晴道。晴道が突然、也英の父・昭比古(井浦新)に会いたいと言い出し、小樽へ向かいます。

そこで意外な事実が発覚。晴道は以前、昭比古と面識があったのです。複雑な家庭環境で育った也英は、改めて晴道への思いを自覚します。

第7話「夢のあとさき」- イラクへ赴任する晴道と、有川恒美との出会い

2007年。自衛官となった晴道は、イラク復興支援の任務で中東へ赴任することに。並木家は晴道の決意を祝福し、見送ります。

2010年、日本に戻った晴道はカウンセラーの恒美と出会い、次第に惹かれ合っていきます。

第8話「或る午後のプルースト効果」- 2人の約束と東日本大震災

也英と晴道は雪の丘で、将来掘り起こすタイムカプセルを埋めます。大人になったら、必ずまたここで会うと誓い合ったのです。

2011年3月11日、東京で大震災に遭遇した晴道は被災地支援へ。也英もタクシー運転手の研修で上京していました。互いを想いながらも、会うことはできません。

第9話「初恋」- 中学生の頃の也英と晴道、綴を見送る也英

中学時代、也英は晴道とすれ違いざま。この時の記憶が、2人の運命の始まりだったのかもしれません。

現在、也英は息子の綴(荒木飛羽)を空港へ見送りに。綴が思いを寄せるダンサー・詩(アオイヤマダ)も同行し、也英は2人の未来を優しく見守るのでした。

『First Love 初恋』登場人物 – 也英と晴道を中心とした人間関係

主要人物の野口也英と並木晴道

野口也英(満島ひかり)は物語の中心人物。高校時代、晴道との淡い恋に落ちますが、夢を追うため上京。現在はシングルマザーとしてタクシー運転手を務めています。

並木晴道(佐藤健)は也英の初恋の相手。真面目で一本気な性格は学生時代から変わりません。自衛官となり、様々な経験を経て也英との絆を胸に生きています。

也英の周辺人物 – 母の幾波子や息子の綴など

野口幾波子(小泉今日子)は也英の母親。娘の恋愛を見守りつつ、陰ながら支えています。

向坂綴(荒木飛羽)は也英の息子で、父とは別れて暮らしています。音楽好きな高校生です。

古森詩(アオイヤマダ)は綴が想いを寄せるダンサー。母子の良き理解者でもあります。

晴道の周辺人物 – 婚約者の恒美や妹の優雨など

有川恒美(夏帆)は晴道の婚約者。カウンセラーとして晴道を支えていきます。

並木優雨(美波)は晴道の妹。聴覚障がい者ですが、笑顔が絶えない明るい女性です。

河野凡二(中尾明慶)は晴道の親友。学生時代から変わらぬ付き合いを続けています。

その他の脇を固めるキャラクター紹介

占部旺太郎(濱田岳)は也英が務めるタクシー会社の同僚で、也英の相談役。

津島昭比古(井浦新)は也英の父親。晴道とも面識があったことが判明します。

向坂行人(向井理)は脳外科医で、也英の元夫。息子の綴とは疎遠です。

『First Love 初恋』の見どころ – 胸が締め付けられる名シーンの数々

幼い頃に交わした、大人になったらタイムカプセルを掘り起こす約束

高校生の也英と晴道が雪の丘で、将来の再会を誓い合うシーンは本作屈指の名場面。タイムカプセルを埋める2人の姿には、初恋の純粋さと切なさが表れています。

「20歳になったら、ここで待ってる」「必ず来る。約束する」。大人になった今だからこそ分かる、若い日の誓いの重みに胸が熱くなります。

公園で再会した2人、15年越しの火星大接近

15年ぶりの火星大接近の日、約束の公園で再会を果たす也英と晴道。

当時と変わらない木々を見上げ、タイムカプセルを開けようとするシーンは、まさに2人の「タイムカプセル」のよう。澄み渡る夜空の下、過去と現在が美しく交差します。

タクシーに乗せた妊婦が晴道の知人だったことで繋がる現在の2人

冒頭、也英が乗せた妊婦が晴道の知人だと知り、驚きを隠せない表情を見せるシーン。ここが全ての始まりです。

偶然が導く再会に戸惑いながらも、微かに期待に満ちた也英の心情を、満島ひかりが見事に演じています。2人を再び結びつける運命の歯車が、ここから動き出します。

『First Love 初恋』が描く普遍的な恋愛の魅力と感動

時間と距離を超越した、色褪せない初恋の思い出

『First Love 初恋』の最大の魅力は、20年以上の時を経てもなお、色褪せることのない初恋の思い出を丁寧に描き出している点にあります。

学生時代の甘酸っぱい恋愛から、大人になって再会するまでの様々な経験を経て、2人はそれぞれ成長します。しかし、互いへの想いは変わることなく、心の奥底でずっと燻り続けていたのです。

運命に引き寄せられるようなすれ違いと再会

也英と晴道の関係は、まるで運命に引き寄せられるよう。学生時代の恋から遠距離恋愛、別離、そして再会と、2人は幾度となくすれ違いと再会を繰り返します。

しかし、時が経つほどに、2人の絆は深まっていくのです。様々な困難を乗り越えて積み重ねてきた時間が、かけがえのない思い出となって、互いの心を強く結びつけていきます。

偶然が導く数奇な再会も、必然に思えてくるほど。まるで2人は、どんなに離れていても、いつかはきっと巡り会うように定められていたかのようです。

感情豊かな表現と繊細な演技で紡ぐ、リアルな恋愛ドラマ

『First Love 初恋』のもう一つの魅力は、リアリティのある恋愛描写にあります。

脚本の台詞は感情豊かで、登場人物の心情を巧みに言語化しています。「大好きだったんだ。今でも、ずっと」といった セリフ一つ一つに、切なさと愛おしさが滲みます。

また、満島ひかり、佐藤健をはじめとする俳優陣の演技も秀逸。表情やしぐさ、目線の一つ一つに込められた感情の機微を丁寧に表現し、視聴者を物語世界に引き込んでいきます。

さらに時代考証の正確さにも注目。1990年代から現在までを舞台とする本作ですが、ファッションや街並み、流行りの音楽など、それぞれの時代の空気感が見事に再現されており、リアリティを高めています。

まとめ:『First Love 初恋』は、誰もが共感できる”初恋”の物語

いかがでしたか? 本記事では、Netflixオリジナルドラマ『First Love 初恋』のあらすじをネタバレありで紹介してきました。

20年以上の時空を超えて紡がれる、也英と晴道の切ない恋物語。合わせて、作品の魅力や見どころ、豪華キャスト陣についても解説しました。

『First Love 初恋』は、初恋の思い出を美しく描いた作品であると同時に、誰もが経験する「恋愛」そのものの普遍的な姿を描いた秀作です。

眩しいほどに輝く学生時代の恋。時に叶わぬ想いを抱えて過ごす日々。別れと再会を経験しながら、それでも尚、燻り続ける恋心。そうした誰もが共感できる感情の機微が、丁寧に積み重ねられて描かれています。

初恋の記憶がある人も、今まさに恋をしている人も、あるいはこれから恋をする人も。老いも若きも問わず、『First Love 初恋』は多くの人の心に響く作品となっているのです。

ぜひ、ドラマを通して también英と晴道の20年に渡る恋模様を追体験してみてください。「初恋」の思い出が鮮やかによみがえること間違いなしです。